今月の言葉

総本山 身延山久遠寺 第90世岩間日勇猊下の著書「共に生き、共に栄える」の中より、

選りすぐりの言葉を、毎月発行の「みのぶ誌」に掲載されており、

それらを当山HPホームにて掲載しております


令和6年11月

「木々の美しさ」

新芽ふく時のあのたくましさ 若葉の頃のあの明るいみどり

真夏の日に輝く力強いしげみ いま見るこの紅葉のみごとさ

木々は四季おりおりに 限りなき美しきを見せている

でもこの美しさは みずからよそおったものではない

ただ天地の理法にしたがって 素直に生きているだけだ

争わずたくまず見せびらかす事なく のびる木々にこの美しさがある

真心を込めて素直に活きよ 装う以上の美しさが自然にあたに恵まれる


令和6年10月

「宝石とりも美しく」

喉が渇いている時は 水が何よりおいしく

空腹の時には 食べ物がこの上もなくありがたい

親切と愛情の欠けている世間では 温かい思いやりこそ最も尊い

名もなく貧しいお互いでも 親切と愛情だけは

その心になりさえすれば 誰にでも限りなく捧げる事が出来る

そしてそれは 宝石で飾るよりも更に美しく

あなたを尊く立派にする


令和6年9月

「新たな力」

自分の惨めさが 身にしみればこそ

他人の恵まれた境遇が 羨ましくなるのも無理もない

でも日蓮聖人は教えられた

「終日他人の財を数えるも一銭の得分なし」と

むなしく羨むよりも 自ら築くことに努めよう

あなたより もっと惨めな境遇から

立派に立ち上がった幾多の人がある

これに気づいで雄々しく立てば 新たな力が湧いてくる


令和6年8月

「なくてはならない人」

太陽は万有を 平等に照らし

水は万物を 等しく潤す

だのに人間だけは 好き嫌いし

愛し、また憎んで 人生の明暗をつくっている

憎み恨んで悲しむことの 愚かさに気づいて

分け隔てなく人々に 愛情を施せば

あなたが太陽の如く水の如く なくてはならない人になる